AWSが「メディア解析ソリューション」構成例を公開 〜メディアからメタデータ抽出する環境をサクッと構築可能〜
はじめに
清水です。AWS Summit Tokyo 2018で盛り上がっている最中ですが、昨日2018/05/31付でAWSから「メディア解析ソリューション(Media Analysis Solution)」というものが紹介されています。
本エントリではこのメディア解析ソリューションについて速報してみたいと思います。
AWSのメディア解析ソリューション(Media Analysis Solution)
AWS Summit 2018のKeynoteやセッションのいくつかで「メディア解析」、つまり画像や動画、音声ファイルからメタデータを取り出し、活用していく、ということが紹介されています。これをAWSで実現しようとした場合、解析サービスとしてAmazon Rekognition、Amazon Transcribe、Amazon Comprehendなどの利用が検討できます。Amazon Rekognitionは画像また動画ファイルからシーンの分析や顔認識、表情の分析や有名人検出などが行えます。またAmazon Transcribeでは音声からの文字起こしが、Amazon Comprehendではテキストの自然言語処理が行なえるサービスです。
これらAWSの解析サービス利用を考えた場合、システム化のためにはAmazon S3を始めとした他AWSサービスとの連携が欠かせません。これら他サービスとの連携を含めた、メディア解析環境についてAWSのベストプラクティスからなる構成がAWS Answersとして公開されました。
構成の詳細資料とともにAWS CloudFormationテンプレートも提供されているので、すぐに環境を構築して利用することができます!以下はAWS Answersのページより引用の構成図ですが、こちらの環境がサクッと構築できるわけですね。
構成としては以下の具合かと読み取っています。
- メディアの分析として
- メディアファイルをAmazon S3にアップデート
- Amazon S3アップデートをトリガにAWS Lambdaが発火、AWS Step Functionsと連携
- AWS Step FunctionsがAmazon Rekognition、Amazon Transcribe、Amazon Comprehendを呼び出し、メディアファイルからメタデータを抽出
- メタデータはAmazon Elasticsearchに格納される
- メタデータの利用として
- Amazon Cognitoによるユーザ認証
- Amazon API GatewayとAWS LambdaによりAmazon Elasticsearchから結果を返す
また利用に際しての注意点としては、アップロードファイル容量が制限されていること、また利用するサービスが利用可能なAWSのリージョンで展開することが記載されています。現時点でのAWSのRegion Tableによると、東京リージョン(ap-northeast-1)ではAmaozn Transcribe、Amazon Comprehendが提供前となっていますので、バージニアやオハイオ、オレゴンなど別リージョンを使用しましょう。
まとめ
AWSよりリリースされた「メディア解析ソリューション(Media Analysis Solution)」について、速報としてお伝えしました。AWS Summit TokyoでAmaozn Rekognitionなどを使ったメディアの解析例は紹介されていたけど、実際どうやって実現したら良いんだろう、、? なんて場合には、こちらのAWSのソリューションを利用、カスタマイズしていくことを検討してはどうでしょうか。本エントリでは概要の紹介のみでしたが、今後は実際に使ってみてまとめてみたいと思います。